C.C.ライダー（1970）

不朽の名作『イージーライダー』（1969）に便乗した様な映画だが、実は『イージーライダー』以前にもバイク映画は若者向けのプログラムとして何本か作られていた。例えば『爆走!ヘルズ・エンジェルス』（1968）などは『イージーライダー』にも出演したジャック・ニコルソンが出演。
また『イージーライダー』と同じくピーター・フォンダ主演で撮られた『ワイルド・エンジェル』（1966）は、Ｂ級映画の帝王ロジャー・コーマン製作で、『ペーパームーン』の監督、ピーター・ボグダノヴィッチが助監督で付いた映画。どちらも実在の暴走族ヘルズ・エンジェルスが出演するなど、当時の風俗を取り込んだキワ物的な部分もありました。それゆえに場末の映画館や、ドライブインシアターでは若者には受けていたわけです。『イージーライダー』は、そんな映画をハリウッドメジャーが作った所が画期的だったわけです。

『C.C.ライダー』の物語は、暴走族「ザ・ヘッド」の新人C.C.が、チームが襲おうとした美女アンを助けたことから怒る騒動をバイクアクションを交えながら送る娯楽作品。上記に上げた映画史的な文脈を押さえアメリカン・ニューシネマのベース部分の若者文化を感じながら、気軽に楽しんでいただきたい作品。