キング・コング(1933)

特撮映画、怪獣映画の世界だけではなく、人類が作った映画の中での金字塔。リメイク、関連作品、または影響下にある作品は数知れない映画が1933年にに作られたこの「キング・コング」。

映画プロデューサー、カール・デナムは、絶海の孤島スカルアイランドでの映画撮影を計画。女優のアン・ダーロウと撮影隊を連れて出かけていく。

撮影が始まってほどなく、島の原住民達にアンがさらわれる。撮影隊は救出に向かうが、アンは島の主である巨大なゴリラ「キング・コング」に生け贄として差し出され、コングによってジャングルの奥に連れて行かれる。そこは古代の恐竜が今も生きる未知の世界であった。

解説

キング・コングだけではなく、島に住む恐竜達との死闘など、人形アニメによる特殊撮影がすばらしい。CGによって古い技術となった人形アニメだが、その技術に託した作り手のイメージが原題においても伝わってくる。

この映画がのちの巨大怪獣映画に与えた影響は大きい。

物語も、単に怪獣という驚異と戦う人類という構図ではなく、コングが生け贄としてささげられた美女アンに恋心のようなものを抱いている様にもみえるため、終盤の大都会でアンを探して彷徨う姿が切なくなるなど、深みのある話にもなっている。この”ボーイ・ミーツ・ガール”的な部分は、後に資材を投下してCGを使いまくってリメイクしたビーター・ジャクソン監督の「キング・コング」の方が寄り強調されているが、それもまたこの1933年版がもつ深みをくみ取ったからであろう。

上映スケジュール

2021/10/16(土)〜10/22(金)
13:30 / 15:40 / 17:50
公開年
1933年
監督
メリアン・C・クーパー
アーネスト・B・シュードサック
キャスト
フェイ・レイ
ロバート・アームストロング
ブルース・キャボット
脚本
ジェームズ・アシュモア・クリールマン
ルース・ローズ
原案
エドガー・ウォーレス
メリアン・C・クーパー